胎児共存奇胎って?
胞状奇胎は、絨毛性疾患と呼ばれ3通りあります。
胞状奇胎、侵入奇胎、絨毛癌。
胞状奇胎は、「全胞状奇胎」と「部分胞状奇胎」に分けられます。
胞状奇胎自体が400~500人に一人の確率でなる病気であまりよく知られていません。
胞状奇胎とは、おなかの赤ちゃんを包む卵膜や胎盤を作る絨毛が病的に異常繁殖して赤ちゃんを吸収してしまう病気です。
絨毛は大小さまざまなブドウの粒ような袋を作ることから「ブドウっ子」とも呼ばれています。
原因は、受精卵そのものに問題があることが多く、たまたま核のない卵子が精子と合体して細胞分裂を開始してしまうと胞状奇胎になると言われています。
胞状奇胎と診断されたら、悪性の可能性があるので、なるべく早い時期に2~3回子宮内容除去術を受け、以後定期的にHCGというホルモン量を検査します。
全胞状奇胎の場合は上記のような処置になります。
私のなった胎児共存奇胎は部分奇胎になるみたいで、子宮に胎児として生存している部分と
ブドウ状の奇胎になってしまっている部分が共存しているわけです。
胞状奇胎の中でも胎児共存奇胎になる確率は数万人に一人です。
私の場合は、体外受精で受精卵と二つ子宮に戻したのですが、妊娠判定時には一つの着床しか確認されませんでした。
推測ですが、受精卵の一つは胎児として着床し、もう一つは奇胎になってしまったのではないかと思っています。
本当のところはわかりませんが・・・
そして、全胞状奇胎、胎児共存奇胎に共通して起こること。
奇胎はほんの少しでも残っているとHCGが上昇します。
完全に病巣を除去しておかないと、悪性に変化して癌に移行するという恐ろしい病気です。
HCGが下がらず肺や脳に転移した場合は抗がん剤治療となります。
また、最悪の場合は子宮摘出もあります。
でも、必ず感知する癌です。
最近は高度医療の発達により、多胎妊娠の増加により胞状奇胎も増えているようです。
★症状
・つわりがひどく、一度おさまってもまたぶりかえしたりする。
・妊娠初期から中毒症の症状が出る。
・正常な妊娠より子宮が大きく柔らかい。
・不正出血が続いたり、突然多量の出血があったりする。
・正常妊娠の場合は、 16~20週くらいには胎動は感じるが胞状奇胎の場合胎児が入ってい
ないか死んでしまっているので胎動は感じることもないし、心拍も確認できない。
ですが、私の場合は・・・
・つわりは食べづわりで、空腹になると気持ちが悪くなった。
・出血は少量はあったが、問題ないと言われていた。(胞状奇胎と言われてから出血は
しょっちゅうでした)
・心拍は7週で確認された。
・胎児は元気に育っていた。胎動も感じました。
・思えばいつも息切れ状態で血圧は高かったようです。
実際、体外受精に初トライして授かることが出来て、ものすごくラッキーだと思っていましたが、13週で奈落の底に突き落とされた気分でした。最悪です。
仕事中に「ん?!」と思いトイレに駆け込み、生理のような出血があり慌ててそのまま不妊治療でかかっていた病院へ行きました。
そして、なにやら内診してて最初の先生から院長に代わっている。
何だか向こうは慌ただしい感じ。すごく嫌な感じ。
わけもわからず中待合室で待った後、診察室で「胞状奇胎」と言われた。
午後だったけど、近くの大学病院に電話したから今すぐ行ってくださいと。
「胞状奇胎」が何かもわからずに紹介された大学病院に一人で行き、長い長いエコーをした後、駆け付けた母と話を聞きました。
その時、癌や最悪子宮摘出など恐ろしい言葉をたくさん聞きました。
はっきり言ってわけがわかりませんでした。
でも、大変なことになってしまったということだけは感じていました。
呆然として車を運転して家まで泣きながら帰り、勤務中の夫に電話するうまく説明できず、そのの場にいた母に電話を渡し説明してもらいました。
その日当直だった夫は、あまりのことに勤務交代し帰ってきてくれました。
あの時電話口で「赤ちゃんもうダメかもしれん…」と言った自分の言葉だけは今でも鮮明に覚えています。